ここ数年で充電式草刈機の利用ユーザーが急増しています。静音性と低振動性がエンジン式草刈機に比べて有利であることが評価されているからでしょう。加えて昔よりも性能がアップしていることも利用者増加の理由として考えられます。
そんな充電式草刈機を選ぶ際に気になるのが運転時間やパワー。「マキタ充電式草刈機18Vは使える?」という疑問を解消できるよう、当記事では18Vシリーズに焦点をあてて特徴や仕様、口コミ・評判などを紹介していきます。
\万能タイプのループハンドルがおすすめ/

マキタ充電式草刈機 |ラインナップと選び方

マキタから発売されている充電式草刈機には様々な種類があって、どれを選んでよいか迷ってしまうほどです。初めて充電式草刈機を購入する人にとって商品の絞り込みは至難の業かもしれません。
マキタの充電式草刈機のラインナップは「バッテリーの強さ」「ハンドルの形状」「モーターの位置」の違いによって構成されています。長く使う機械を選ぶために、まずはこの3点を理解しましょう。
バッテリータイプの種類は6種類
まず充電式草刈機を選ぶ際に最も考慮すべき点がバッテリーの強さです。
電圧の低いモデルを選んでしまうと、雑草が密集している現場でパワー不足を感じることがあるかもしれません。
現在発売されている商品の中で最もパワフルなモデルが「80Vmax」で40Vのバッテリーを2つ装着するものとなります。
他にも「40Vmax」「36V」「18V」「14.4V」「10.8V」の合計6種類があり、それぞれの電圧に対応する草刈機が用意されています。
なお、バッテリーパックと本体との互換は対応電圧が同じものに限られます。例えば18Vのバッテリーでは40Vの草刈機を動かすことができないので注意が必要です。
充電式草刈機に欠かせないバッテリーですが、表記されている数値によって草刈り作業の効率が大きく変わってきます。

「18V(ボルト)」と記載されているのがバッテリーの電圧で、数値が高いほどパワフルな草刈り作業をすることができます。
そして「6Ah(アンペアアワー)」と書かれている部分はバッテリーの容量を表します。数値が大きいほど長時間の作業が可能となります。
ハンドルの形状種類は3種類

ハンドルの形状は「Uハンドル」「ループハンドル」「ツーグリップ」の合計3種類があります。
「Uハンドル」は両手でU字型のハンドルを持つことで機械を安定して支えることができ、体を中心とした円運動で効率よく草を刈っていくことができます。Uハンドルモデルは主に平地で利用するタイプとなります。
「ループハンドル」は片手で本体軸を、もう片方の手でループ状になったグリップを持って作業をします。縦横どちらの動きにも対応することができ、万能タイプと言えるでしょう。斜面の草刈りが多い人は、ループハンドルモデルがおすすめです。
「ツーグリップ」モデルは両手で本体軸を握って持ちます。細かい作業がしやすい一方で、作業体制が前屈気味になるのと、振動が手に伝わりやすいので他のモデルと比べると作業者への負担が若干あります。
モーターの位置は2種類

マキタの充電式草刈機には刈刃を回転させるためのモーターが先端に付いているものと、後端に付いているものがあります。
先端モータータイプはギアを介さずに直接刈刃を回すので力の伝達効率が良く、長時間の運転ができるように設計されています。しかし前側が重くなるのでバランスが悪いこと、そしてモーターが熱くなりやすいという欠点もあります。
後端モータータイプは主に36V以上の高出力モデルに採用されています。モーターとコントローラーを同時に冷却する機能があり、負荷の高い作業に向いています。持ち重りがなくバランスが良いのもメリットですが、稼働時間は先端モータータイプよりも短い傾向にあります。
マキタ充電式草刈機 |18Vシリーズの特徴
さて、当記事で今回クローズアップするのはマキタ充電式草刈機「18Vシリーズ」です。80Vから10.8Vモデルの中でちょうど中間のクラスになる18Vシリーズについて詳しく解説していきます。
草刈機以外にもバッテリーの併用がしやすい

「18V」はマキタの充電式工具で中核を担うシリーズとなっています。
2023年現在で18Vのバッテリーが使える製品はなんと371モデル。40Vシリーズが181モデル、14.4Vシリーズが153モデル、10.8Vシリーズが127モデルなので、汎用性の差が数値でも読み取れます。
なお、2022年は18Vシリーズが356モデル。40Vシリーズが140モデル、14.4Vシリーズが161モデル、10.8Vシリーズが120モデルであったことを見ると、マキタが18Vと40Vシリーズに力を入れていることが見えてきます。
もし草刈機以外に「インパクトドライバー」や「チェーンソー」「ブロワー」など、別の工具を使う可能性があるならば、バッテリーの併用を考慮して18Vシリーズの購入を検討すると良いでしょう。

腰丈までの草刈り作業ならば十分に使えるパワーがある

マキタの充電式草刈機18Vシリーズは22ccエンジン式草刈機と同等のパワーがあります。これは庭先や畦畔、農道などで膝丈から腰丈程度の草刈り作業をするのに適したパワーです。
雑草をよほど放置しない限り、18Vシリーズは多くの現場で活躍できる草刈機です。
もし雑草の背丈が高く、密集しているような場所ならば、より高い電圧の充電式草刈機を使用することをおすすめします。下記の記事で36Vシリーズや40Vシリーズを解説しているので参考にしてください。

軽くて扱いやすい

軽量で扱いやすいのも18Vシリーズの魅力の一つです。
マキタの21ccエンジン式草刈機「MEM2102L」の重量が3.7kgであるのに対して、同じループハンドルの18V充電式草刈機「MUR190LDRG」はバッテリーを含めて2.8kgと軽量です。
約1kgの重量差がありますが、これは1リットルの牛乳パック1本分、500mlのペットボトルならば2本分ほどの差となります。身近なものに置き換えるとかなりの重量差だということがわかります。
さらに、充電式草刈機ならではの低振動性や低騒音性も相まって作業者の負担をかなり軽減することができるでしょう。


マキタ充電式草刈機 |18Vシリーズの仕様
18Vシリーズは先端モータータイプ

アタッチメントを切り替えて使えるスプリット方式のモデルを除き、マキタ充電式草刈機18Vシリーズは全て先端モータータイプとなります。
ギアを介さずに刈刃の上部にあるモーターで直接回転させるため効率よく力を伝えることが可能となっています。その効果で高速回転+高トルクと運転時間の長時間化が実現されています。
先端モーター部は水に弱く、濡れると故障しやすいという欠点があります。水田畦畔の草刈り作業や、朝露で草が濡れている際の作業などは注意が必要です。
手元のボタンで全ての操作が可能

充電式草刈機全般の仕様でもありますが、手元のボタンで全ての操作ができる点はエンジン式の草刈機にないメリットです。
エンジン式の場合は混合油の調合から始まり、エンジンをかけるのにリコイルロープを何度も引く作業など面倒な手順が沢山あります。
対してマキタの充電式草刈機はボタンを押すだけで一発始動、速度調整や逆転操作などを行うことができます。
楽らくモードを搭載

「楽らくモード」は草の密度で刈刃のスピードを変化させる自動変速機能です。雑草の少ない場所ならば低速モードで運転を行い、雑草が多く負荷の高い場所になると高速モードでの運転となります。
状況に合わせてモーターの回転数を変化させることで省エネ化と低騒音化を実現させています。
カラミトリ機能付き

草刈機に絡んだ雑草を手で除去するのは面倒で時間がかかるだけでなく、危険が伴う作業でもありました。
マキタの充電式草刈機に搭載されている「カラミトリ機能」を使えば刈刃を低速逆回転させることで、安全に絡みついた草を除去させることができます。
防滴・防じん機能

18Vシリーズに搭載されている「APT(アプト)」はマキタ独自の防滴防じん機能です。
こちらに関しては「防水機能」としてはあまり期待しないほうが良いレベルです。あくまで「防滴機能」であって、雨の中で使えるものではありません。
突然の小雨に対応する安心機能という程度にとらえた方がよいでしょう。
なお40Vシリーズには国際規格に準拠した防水保護等級「IPX4」クラスの「ウェットガード」が施されており、雨の中でも運転可能となっています。別の記事でも紹介していますので、そちらも参考にしてください。


マキタ充電式草刈機|18Vシリーズの使い方
マキタの充電式草刈機の始動は簡単。まずは電源ボタンを入れて持ち手にあるトリガーを握ります。
ハンドル上下にある赤いトリガーを同時に握ることで刈刃の回転がスタートします。

草刈機は体の右側に持って、機体を右から左に振って雑草を刈っていきます。
刈刃の左前方の1/3の部分を使って雑草を刈るように意識して使用してください。
これは「キックバック」と呼ばれる機械の反発を防ぐための基本動作です。事故を防ぐために注意して使用しましょう。

草刈機の安全な使い方については消費者庁のサイトを参考にしてください。
マキタ充電式草刈機|18Vシリーズの口コミ・評判(メリット)

軽さと静音性に関する口コミ・評判
選んだ理由は、畑の除草のために草刈り機が欲しかったのですが、知人で草刈り機による事故の経験のお話を複数人聞いていましたので、エンジン式のものを扱えるか不安でした。
知人から充電式を進められ、makita製ならばインパクトドライバなど他製品も使用している為信頼感がありましたので一度使ってみようと思いました。
バッテリーの稼働時間については、細い草だけでなくススキや太くてかたい雑草などが生い茂っているところなどを重点的に刈っていたため1時間はもちませんでした。
細い草や経験者の方が使用すれば違うのかもしれませんが、初心者なので使い方が悪かったかもしれません。
重さは肩掛けの紐を調節すれば全く負担はなく問題ありませんでした。むしろこんなに軽いのかと驚いたくらいです。
故障など気になるところは全くありませんでした。
満足な点は、女性でも問題なく扱えるところと静音がとてもいいと思います。初めて使用したときは、こんなに静かなんだとびっくりしました。草刈り機は初めてだったので使用するのは少し怖かったですが、音が静かな分恐怖心が和らぎました。
不満な点をあげるとすれば、とてもいい商品なのでもう少しカラーバリエーションがあってもいいかと思います。
当サイト独自の口コミ調査より(クラウドワークス)
操作性に関しては女性の意見が参考になるかと思います。エンジン式よりも充電式草刈機の方が軽くて使いやすいという評価です。
パワーに関する口コミ・評判
山間部に暮らし農業を営んでいます。キックバック防止機能や楽チンモードはきちんと機能し、3段階モードの使い勝手も使い手次第でとても便利です。
18Vですがパワーも充分ですし、何よりエンジン式みたいにうるさくなく、排気で服が汚れることもありません。メンテナンスが楽で、分割すれば車に積みっぱなしでも大丈夫。もう一台買おうと思っています。
引用:Amazon
36Vや40Vモデルと迷いましたが、価格差もあり18Vを使ってみましたが、我が家では十分でした。年に何回か刈るような使い方だと18Vで大丈夫だと思います。
逆に何年もほったらかしたような場所や、背丈の高い草が生い茂っているような場所は36V~が良い気がします。
2グリップとループで迷った場合はループがおすすめです。ループだと、少し持つ箇所をずらせば2グリップみたいに持つこともできます。
引用:Amazon
パワーに関しては18Vで十分だというレビューが多くありました。またエンジン式と比べて始動やメンテナンスが楽なこと、音が静かという点がユーザーから評価を受けています。
マキタ充電式草刈機|18Vシリーズの口コミ・評判(デメリット)

運転時間に関する口コミ・評判
以前はエンジンので草刈機を使用していましたが,静かで軽いのでとても楽になりました。ただ、バッテリの持続時間について,実際に使うと(土手の草刈りに「楽らくロングドライブモード」で使用)取説の約半分の時間(バッテリBL1860B)だったのが残念です。もう少し持続するといいのですが・・・
引用:Amazon
レビューを見ると「15分しか持たない」「40分ほど使える」「1時間ほど使えた」と評判が様々です。
極端に短時間な評判は3Ahのバッテリーを使っていることが要因と考えられます。運転時間を考えると6Ah バッテリーを使用するほうが良さそうです。
注意点としてはナイロンコードを使うと負荷が増えて運転時間が短くなります。時間を優先するならばチップソーや金属刃を使用することをおすすめします。
また、カタログに表記されている数値は無負荷状態での運転時間なので、実際に草刈り作業をした際の運転時間とのギャップを感じる人がいるかもしれません。
雑草の密集度合いによって負荷が変わるので、運転時間はカタログ数値の5~6割ほどだと考えた方がよいでしょう。
重量バランスに関する口コミ・評判
フロントモーター、バッテリー1つなのでエンジン式刈払機よりフロントヘビーです。ハンドルとベルト吊りをコードいっぱいまで前にしてもまだ前が重い。
そうすると今度はチップソーが地面に対して角度が付き過ぎてしまい、水平に近づける為に肩ベルトを伸ばすとハンドルが下過ぎて腕が伸び過ぎて辛い。ハンドルを手前に倒して固定。
引用:Amazon
先端モーターは前が重くなりがちなので、重量バランスに関する口コミが目立ちました。使いやすいようにベルトやハンドルの調整等が必要となります。
またジズライザーなどを装着して負担を減らす方法もレビューにありました。斜面での操作がメインになる場合は後端モータータイプの方が疲れにくいかもしれません。

マキタ充電式草刈機|18Vシリーズ価格表とおすすめ機種
モデル | ハンドル 形状 | 希望小 売価格 | 容量 | 重量 | 高速での運転時間 (無負荷運転) | 楽々 モード | 標準 刈刃 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
\ 平地なら / MUR190UDRG | U | 61,800円 | 6.0Ah | 3.2kg | 1時間20分 | あり | チップソー |
MUR191UDRG | U(分割) | 67,700円 | 6.0Ah | 3.5kg | 1時間20分 | あり | チップソー |
\ 万能タイプ / MUR190LDRG | ループ | 61,800円 | 6.0Ah | 2.8kg | 1時間20分 | あり | チップソー |
MUR191LDRG | ループ(分割) | 67,700円 | 6.0Ah | 3.1kg | 1時間20分 | あり | チップソー |
MUR190WDRG | 2グリップ | 61,800円 | 6.0Ah | 2.8kg | 1時間20分 | あり | チップソー |
MUR190SDST | U | 54,400円 | 5.0Ah | 3.0kg | 1時間 | なし | チップソー |
MUR190SDSF | U | 51,000円 | 3.0Ah | 3.0kg | 35分 | なし | チップソー |
MUR194DSF | ループ | 32,500円 | 3.0Ah | 2.5kg | 51分 | なし | 金属刃 |
MUR193DSF | ループ | 30,300円 | 3.0Ah | 2.4kg | 45分 | なし | ナイロンコード |
MUR189DSF | ループ | 47,200円 | 3.0Ah | 2.8kg | 1時間10分 | あり | 樹脂刃 |
MUR189DSFC | ループ | 47,200円 | 3.0Ah | 2.8kg | 32分 | あり | ナイロンコード |
MUR181DRF | ループ | 39,300円 | 3.0Ah | 2.9kg | 45分 | なし | ナイロンコード |
同じ18Vシリーズの中でも大きな小売価格の差があります。低価格品と高価格品にある差を見ると「バッテリー容量の差」「楽々モードの搭載有無」が挙げられます。
「数十分しか運転時間がもたなかった」という口コミのようにならないように、大容量のバッテリーモデルの購入をお勧めします。また予備バッテリーとして6Ahの「BL1860B」や充電器を用意しておくと安心です。

筆者のおすすめは「MUR190LDRG」
ループハンドルはどんな地形でも万能的に使えます。
容量6.0Ahで重量が2.8kg。軽い!


平地がメインならば「MUR190UDRG」
Uハンドルの方が左右に降りやすいし楽に使えると思うわ

マキタ充電式草刈機|18Vシリーズスプリットモデル

マキタ充電式草刈機の18Vモデルにはシャフトが分割できるスプリットモデルも存在します。他のモデルと違い、後端モーターとなっており運転時間は短いものの、収納性やアタッチメントを交換できる互換性に優れています。
石飛びを防止できるハサミ刃やブロワーなどのアタッチメントがあり、様々なシーンに対応ができます。
購入候補の1つとしてチェックしてみてください。


マキタ充電式草刈機|トラブルが起こったときは?

マキタは北海道から沖縄まで、全国127か所に営業所を構えサービスをおこなっています。何かトラブルが起こった際には最寄りのマキタの営業所に問い合わせすることで対応可能です。
製品に異常があると危険な場合もあるので相談してみてください。
ただし「水濡れでバッテリーが故障した」「長時間の作業でモーターが焼き付いた」というような使用方法によるトラブルの場合は保証がきかず、買い替えになるパターンがほとんどです。正確な情報を伝え、対応を聞きましょう。

マキタ充電式草刈機 |18Vシリーズの口コミ・評判まとめ

18Vシリーズの口コミ・評判をみると概ね「パワーは問題ない」という評価です。
運転時間に関してはおおよそ6Ahの容量で40分ほど。それ以上の作業時間になる場合は予備のバッテリーパックが必要となります。
もし広大な敷地面積の管理をするならばエンジン式との併用がよいとのレビューもありました。
18Vシリーズは軽量で操作性が大きな特徴です。その特徴を活かした使い方をすれば、作業負担はグッと減るはずです。当記事を参考にして「マキタ充電式草刈機18Vシリーズ」の購入を検討してみてください。
- マキタ充電式草刈機18Vシリーズの特徴は?
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軽量で扱いやすいのが特徴。他のマキタ電動工具とのバッテリー併用がおすすめです。
- マキタ充電式草刈機18Vシリーズの運転時間は?
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実刈での運転時間は6Ahバッテリー使用で30分から45分ほど。負荷によって運転時間が変わります。
- マキタ充電式草刈機18Vシリーズでナイロンコードは使える?
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専用アタッチメントを取り付ければ使用可能です。ただし負荷が高いため運転時間が短くなります。
