草刈機は雑草の管理に欠かせない道具です。その草刈機の中でもマキタの充電式草刈機は利便性が高く、多くのユーザーに愛用されています。
優れた性能をもつマキタ製品ではありますが、使い方を誤ったりメンテナンスを怠ってしまうことで、性能が落ちたり故障をしてしまうことがあるので注意が必要です。
当記事ではマキタの充電式草刈機の故障事例とその原因などを紹介します。これらの情報を通じて機械を長持ちさせ、安全に草刈り作業をおこないましょう。
マキタの草刈機について
マキタは日本を代表するパワーツールメーカーであり、実は100年以上の歴史を持っています。その製品は高品質で信頼性が高く世界中のプロから評価されています。
草刈機もその例外ではなく、造園業者などのハードユーザーから、自宅の庭作業をおこなうライトユーザーに至るまで幅広く利用されています。
マキタの充電式草刈機の種類と特徴
マキタはガソリン式からバッテリー式まで、さまざまな種類の草刈機をラインナップしています。
近年、特に人気が高まってきているのが充電式の草刈機。エンジンをかける手間がなくボタン操作で簡単に運転できることから、初心者や女性からも支持を得ています。
しかしバッテリー駆動ならではの故障やトラブルもあるので、長持ちさせるためにはその特性を理解して使用する必要があります。
途中で止まった?故障が疑われる際にチェックすること
製品やバッテリーの保護機能
マキタ充電式草刈機を使用していると突然刃が回らなくなり途中で止まることがあります。
「故障かな?」と修理を依頼する前に、まずは下記を確認しましょう。製品やバッテリーの寿命を伸ばすための保護機能が働いて自動停止している可能性があります。
過放電保護機能|バッテリー残量が少ない
リチウムイオン電池の欠点である「過放電」による故障を防ぐためのもので、バッテリーの残量が完全になくなる前に機械が自動停止する機能です。
電池の残量が少ない状態で放電を続けると電池の負極に使われている銅箔が溶けてバッテリーを損傷したり、充電ができなくなる可能性があるために、この「過放電保護機能」が搭載されています。
発熱保護機能|高温になっている
製品やバッテリーが高温になると自動停止する機能です。この「発熱保護機能」は高温状態で運転を行うとモーターやコントロールユニットが損傷してしまうために搭載されています。
気温の高い環境下で長時間運転を行うと機械が熱をもちやすいので、作業途中に草刈機が突然回らなくなる場合があります。
過負荷保護機能|負荷がかかっている
作業時に異常な負荷を感知すると自動停止する機能です。
高負荷のまま運転すると、モーター焼けや各部品の損傷リスクが高まるために、この「過負荷保護機能」が搭載されています。
刃の回転部分に草が詰まった時などにも、この機能が作動します。
修理依頼前のトラブルシューティング
製品が途中で止まったり、始動しなかった場合は以下の手順で確認をおこないます。
- スイッチを切って再始動を試みる
- バッテリーを充電してから使用してみる
- 違うバッテリーを差し替えてみる
- 製品を十分に冷ましてから使用してみる
上記の4点を試みても始動しない場合は、部品に何らかのダメージがあり故障しているかもしれません。
マキタ充電式草刈機の故障事例
バッテリー関連の故障やトラブル
バッテリーは草刈機の心臓部とも言えます。バッテリーが適切に充電されない、持続時間が短い、または全く動作しない場合、それはバッテリー関連の問題の可能性があります。
これらの問題は、バッテリー自体の老朽化、充電器の故障、あるいは充電環境(温度、湿度など)の影響で起こることがあります。
モーターの焼きつき
充電式草刈機で多いトラブルは「モーターの焼きつき」です。草刈機はある程度の負荷を想定して設計されていますが、過度な使用は故障の原因となることがあります。
例えば密集した草を一度に刈ったり、太すぎる枝を刈ることは、モーターに過度なストレスを与え、故障を招く可能性があります。またナイロンコードの使用も負荷が高いためモーターの焼きつき故障になりやすい要因の一つです。
コントローラーの損傷
コントローラーは熱の影響でダメージを受けやすい部分です。真夏の炎天下の中で長時間使用すると、高熱でコントローラーが故障することがあります。
マキタの充電式草刈機では「ヒートシンク」と呼ばれる冷却機構が搭載された後端モータータイプのほうが、先端モーターよりも故障がしにくい設計となっています。
水による故障
マキタの充電式草刈機本体には、簡易的な防滴機能が備わっていますが、それでも電気製品であるが故に水分は大敵です。
特に雨の中や、田んぼの畦畔で使用すると水分付着による故障を引き起こしやすい傾向にあります。
草刈機の適切なメンテナンス方法
日常的な清掃と保管の重要性
草刈機を使った後は、必ず残った草を取り除く清掃を行いましょう。これは刃に草が絡まって次回使用時の性能を低下させるのを防ぐためです。
また草刈機の保管場所も重要です。湿度が高い場所や極端な温度の場所は避け、直射日光や雨風から保護することが推奨されます。
バッテリーのメンテナンスと充電管理
充電式草刈機はバッテリーのメンテナンスが非常に重要です。充電状態を適切に保つことで、バッテリー寿命を延ばすことができます。
また長期間使用しない場合でも、定期的にバッテリーを充電することが推奨されています。
刃の管理と交換
刃が鈍っていると、草刈機の性能が低下しモーターやバッテリーに過度な負荷がかかります。また、バランスが悪くなった刃は異常振動を引き起こし、軸ブレの要因となります。
刃が欠けてきたり古くなった場合は早めに新品に交換しましょう。
予防的なメンテナンスの重要性
適切なメンテナンスと定期的な検査は、大きな故障を防ぎ、草刈機の寿命を延ばします。高価な修理費用を節約するだけでなく、草刈機の最高の性能を維持するためにも、定期的なメンテナンスを習慣化しましょう。
マキタ草刈機の修理はどこに出す?
刈刃などの消耗部品などは自分でも交換が可能ですが、内部の部品は市場流通しておらず、個人での修理は困難です。
購入した販売店に依頼するか、全国にあるマキタの営業所に問い合わせてみましょう。故障の要因を調査するためにも、製品本体とバッテリー、充電器が必要となります。
マキタ草刈機の修理費用はいくら?
例えばモーターの交換ならば3万円以上もする場合があります。修理箇所や故障状況により修理費用は大きく異なるので、詳しくは見積もりを依頼するようにしましょう。マキタに依頼すれば、見積もり算出の手数料は無料で行ってくれます。
ただし、見積もりから修理完了までには多くの日数が必要となります。そうなると、修理ではなく新品買い替えを検討した方が、時間的にもコストパフォーマンス的にも有利である場合が多いのかもしれません。
マキタ充電式草刈機の買い替え
もし買い替えを検討するならば、「後端モーター」タイプがおすすめ。ヒートシンクが搭載されており放熱性に優れ、連続作業に強いという特徴があります。
さらにトルクフルな40Vモデルであれば、雑草を刈る際の負荷にも安心です。
40Vシリーズの軽量モデル
軽量タイプならば、MUR017Gがおすすめ。23ccのエンジン式草刈機と同等のパワーを持ちながら、重さは3.9kgと操作がしやすい重量になっています。
40Vシリーズのパワーモデル
パワフルさを求めるならば30ccエンジン式草刈機相当のMUR005GRMを購入すれば、場所を問わず快適に作業ができるでしょう。
他のラインナップも要チェック!
使用環境によってはクラス最軽量の18Vシリーズや長時間運転の36Vシリーズが有利な場合があります。それぞれのモデルの詳細を別記事で紹介していますので、買い替えの際にはそちらも参考にしてください。