草むしりや草刈りの作業は時間と労力がかかるため、ついつい放置しがちになりますが、雑草管理を怠っては絶対にダメです。作業を行わずに雑草を放置しておくと様々なトラブルに発展する可能性があるからです。
生い茂った雑草を放置すると、一体どんな影響があるのでしょうか?最悪の場合は罰金も⁉︎問題を理解した上で定期的に雑草管理を行うようにましょう。
庭や空き地の雑草を放置するとどうなるか?
害虫被害の可能性
庭の雑草放置で起こるトラブルのひとつが「害虫被害」です。雑草を放置していると蚊やカメムシ、ムカデなど実害のある害虫や、クモ、コオロギ、ヤスデなどの不快害虫が発生しやすくなります。
高く生い茂った雑草は日光を遮る絶好の隠れ家で、程よく湿気のある環境は害虫にとって、とても居心地の良い場所となります。人に害をなす「衛生害虫」が繁殖してしまうと、庭のメリットの多くが失われてしまいます。
洗濯物を干すことができない
雑草に隠れていた害虫が干している洗濯物に移る可能性があります。せっかく綺麗になった服にカメムシの嫌な臭いがついてしまうことも。洗濯物を取り込んだ時に害虫が住居に侵入するのも避けたいところです。
子供や家族と庭で遊ぶことができない
子供と庭で水遊びしたり、家族でバーベキューをしたり…雑草が伸び放題で害虫が住みつく場所ではアパートやマンションに住む人が羨むような「庭遊び」も楽しく過ごせないでしょう。
もし、スズメバチが庭に巣を作ってしまうと遊びどころではありません。また「コガタアカイエカ」といった蚊類は日本脳炎などの伝染病の媒介となるので注意が必要です。
ガーデニングや家庭菜園を楽しむことができない
庭で丁寧に育てた家庭菜園が害虫のせいで全滅…なんてことも。周囲に雑草が生い茂っている状態で植木や家庭菜園を育てると害虫被害の可能性が高まります。適切な雑草管理と防虫ネットなどの併用で被害を避けましょう。
雑草処理を怠ると害虫が発生しやすくなります。さらにその虫をエサとする肉食の害虫であるスズメバチが巣を作って居座ってしまう可能性も。
やはり害虫が発生する前に定期的な草刈り作業をすることが重要ですが、もし既に害虫が発生してしまっているならば、迷わず駆除業者に依頼しましょう。
特にスズメバチ駆除などはプロに任せた方が絶対に安全です。駆除業者はいくつかありますが、全国対応しているハチ110番への問い合わせがおすすめ。
東証マザーズに上場している企業が運営している駆除業者のマッチングサービスで、無料で見積もりをしてくれます。作業を依頼しなくても大丈夫なので、まずは見積もりだけしてみるのも良いでしょう。
害獣被害の可能性
生い茂った雑草は害虫の隠れ家になるだけではなく、野生動物が身を潜める場所にもなってしまいます。そのまま放置していると庭の植木や家庭菜園に被害が出たり、住居に侵入したりする可能性も出てきます。
都会でもよく出没する害獣としては下記のような動物があげられます。
- ネズミ
- イタチ
- ハクビシン
- アライグマ
- コウモリ
庭の植木や家庭菜園への被害が気になりますが、実はそれ以上に「糞尿被害」が心配。
住居に害獣の侵入を許すと、その糞尿被害は深刻さを増します。アレルギーを引き起こすとも言われており、人間への健康被害が懸念されます。また糞尿は鉄筋のサビを促進させたりするので住居へのダメージにもつながります。
「もしかして庭や家に害獣が居る?」と疑わしいならばプロに調査を依頼しましょう。
害獣駆除110番 ならば調査、駆除、消毒と全てをおこなってくれます。見積もりは無料なのでまずは一度相談してみることをおすすめします。
花粉症や健康被害の可能性
厚生労働省の調べによると花粉症の人の約70%はスギ花粉が原因だと推測されています。
参考>>https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/kafun/dl/ippan2.pdf
しかし近年では身近な雑草が原因となる花粉症に悩む人が増加傾向にあります。カモガヤ、ハルガヤといった雑草はイネ科花粉症の原因の代表格とされており、庭や空き地、公園や河川敷などに広く生息しています。
花粉の飛散距離は数十メートルであまり遠くに飛ばないものの、庭に生え放題の状況ならば、花粉が衣服に付着したりして、症状が出る可能性があるでしょう。
イネ科花粉症は目のかゆみや充血などのアレルギー結膜炎の症状が強くでる傾向にあり、直接的に原因雑草に触れるのは御法度です。症状のある人は帽子や手袋、ゴーグルなどを装着した上で草むしりや草刈りをするようにしてください。
イネ科植物の花粉の飛散開始は本州では2月頃から。そして4月以降にピークを迎えますので、それまでに定期的に除去するようにしましょう。
花粉症の人にとっては野外での草むしりや草刈りは非常につらい作業です。特に春先からは気温の上昇に伴い花粉の飛散量が増えるだけでなく、熱中症のリスクも考えられます。
そういった意味でも、雑草管理をプロの専門業者に任せてしまうのが正解です。気になる費用は現場の広さや条件等によって変わりますので個別に見積もりを問い合わせてください。
景観悪化と不法投棄の可能性
セイタカアワダチソウやオオアレチノギク、ススキなどの雑草は草丈が1.5m〜2mほどに成長し、繁殖力も高い強害雑草として知られています。
このような雑草を放置すると景観が損なわれ、見通しの悪い環境となってしまいます。そういった場所は「捨ててもバレない」という犯罪心理が起こりやすく、ごみの不法投棄の可能性が高まります。
ゴミは放置されると悪臭を放つばかりか、火災発生の原因ともなります。美観維持と犯罪予防のためにも雑草を放置しないことが大切です。また、雑草が生い茂った土地は不動産価値も下がってしまいますので、早めに対処しておきましょう。
近隣住民とのトラブルや行政処分
害虫や害獣、健康被害、景観悪化、不法投棄などの影響が周囲に発生してもなお雑草を放置していると、近隣住民とのトラブルに発展する場合があります。
さらに問題が深刻化すると自治体による介入の可能性も。例えば大阪府泉佐野市では以下のような雑草の除去に関する条例が2022年に施行されています。
・空き地における雑草等の繁茂により、「ごみの不法投棄を誘発する状態」、「悪臭又は衛生上有害な虫等の発生」、「火災又は犯罪を誘発するおそれがある状態」が生じ、周辺の生活環境が著しく損なわれている状態は、原則として所有者等が自ら解消しなければなりません。
・不良な状態が改善されない場合は立入調査等を行い、これを解消するために必要な助言又は指導を行います。
・助言又は指導を行ったにもかかわらず、なお不良な状態にある場合は勧告や命令を行います。また、命令したにもかかわらず、改善されない場合は公表することができます。また、命令に違反した場合は、5万円以下の過料が科せられ、改善されない場合は代執行の規定を設けています。
泉佐野市空き地の雑草等の除去に関する条例
調べてみると泉佐野市の他にも、悪質な場合に罰金(過料)を科す自治体がいくつもあるようです。
条例の有無はさておいても、周囲とのトラブルに発展しないためには雑草を放置しないことが大切です。
農地の雑草を放置するとどうなるか?
場所を選ばずどこにでも生える雑草は、農地を所有する多くの農家を悩ませています。農地で雑草を放置すると以下のような問題が起こります。
- 土壌の栄養を奪い、農作物の成長を妨げる
- 害虫が発生し、作物の収量が減少する
- 収穫物に雑草が混ざり、品質が低下する
雑草は土壌の栄養分を奪いながら育っていきます。茎は高く伸び、葉を広げた雑草によって日光が遮断されてしまうと農作物は光合成ができなくなり成長がストップしてしまいます。
葉や茎だけでなく、根から土壌に「アレロパシー」という化学物質を放出して、他の植物の成長を妨げようとする雑草もあるほど。
「雑草魂」という言葉があるように、たくましく生きる雑草の競争力は目を見張るものがあります。そういった雑草を放置してしまうと、農作物はたちまち生存競争に負けてしまうことでしょう。
また、雑草にアブラムシやカメムシなどが繁殖すると、害虫が移行して作物被害がおこる可能性もあります。
収穫物が食い荒らされたり、収穫物の中に害虫の死骸が混ざったり、雑草そのものが混じると農作物の品質が著しく低下してしまいます。被害が大きくならないうちに、雑草の除去と害虫予防を心がけましょう。
雑草駆除の方法は?
雑草を駆除する方法は大きく分けて5つあります。環境や規模によって最良の方法が存在しますが、専門業者に任せておくのが手間も省け、安心安全でおすすめです。
専門業者に任せて駆除する
雑草を放置してしまうのは「時間がない」「面倒だ」といった理由だと推測されますが、専門業者に任せれば手を煩わせずに雑草を駆除することができます。数ヶ月に一度という形で定期管理を任せておけば最低限の美観を維持させることも可能です。
ローメンテナンスな庭にリフォームする
雑草が生えにくいお庭にリフォームしてしまうのも一つの方法です。人工芝やタイルを効果的に使えば、雑草管理の手間から解放され、美しい庭を維持できるようになります。
人の手(草取り、草むしり)で駆除する
最もコストがかからないのが人の手で駆除する方法です。手間はかかりますが、毎日コツコツと駆除を続ければ雑草の発生を抑えることが可能です。
面積の狭い庭などでは有効ですが、広い場所はかなりの労力が必要なので、次項目の機械を使った駆除の方がおすすめです。
草刈機などの効率機械を使って駆除する
効率よく雑草の駆除ができるのが機械を使った方法です。最近はバッテリーで駆動する充電式草刈機が人気で、利用者も急増しています。
ボタンひとつで始動し軽量であることが特徴。初心者や女性でも簡単に操作することができます。
除草剤などの化学物質を使って駆除する
「除草剤は心配」と避ける人も多いですが、正しい用法を守れば農地でも使用できる安全な駆除方法です。
雑草の根まで枯らせる除草剤もあり、草刈りではできない雑草の発生予防も行うことが可能です。農地では農地専用の除草剤を。駐車場などでは非農地用の除草剤が利用できます。
防草シートなどのマルチングで駆除する
雑草を覆い光合成を阻害することで駆除をする「マルチング」という方法があります。その一つが防草シートを土壌に敷く方法で、インターネットやホームセンターなどで資材を購入することができます。
雑草発生の予防効果もあるので、長期にわたって景観を維持させたい場合にはおすすめの方法です。
土地の管理は所有者の義務
雑草の放置は害虫や害獣の発生、近隣住民からのクレームなど、デメリットしかありません。トラブルを未然に防ぐためには所有者が草刈り作業を行い適切に雑草管理を行うことが重要です。
もし手に負えないほど雑草の範囲が広がってしまった場合は、草刈りの専門業社に依頼するのも一つの手段。コストはかかりますが、時間や労力をかけず、道具や資材を準備しなくてよいので、大きなメリットがあるはずです。
見積もりだけならば無料なので、自分で駆除を行う場合と金額や労力を比較してみることをお勧めします。
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