雑草が伸び放題で管理が行き届いていない空き地や農地をよく見かけます。
少しの雑草なら対処できていたものが、放置している間に大量の雑草に占拠されて、手に負えない状況に陥っているというケースが多いようです。
背丈が2m以上にも成長するような雑草が土地に広がると刈払機での草刈り作業も困難となってきますが、そういった時に活躍するのが「ハンマーナイフモア」と呼ばれる自走式の草刈機です。
当記事では荒れ放題の雑草対策におすすめのハンマーナイフモアの特徴と利点や欠点、おすすめのメーカーなどを解説していきます。
ハンマーナイフモアとは
ハンマーナイフモアとは高速回転する刈刃によって雑草を粉々に粉砕する自走式の草刈機です。
前方のカバー内部にY字型の刈刃が縦方向に回転する仕組みとなっており、雑草を叩くようにして刈り取る様子から「ハンマーナイフ」と名付けられています。
草を叩きつけるように刈り込む「ダウンカット」と、巻き上げるように刈り込む「アッパーカット」との2種類の刈り取り方式に区分されますが、現在は刈り跡の綺麗さからアッパーカット方式が主流となっています。
高速回転する刈刃によって刈られた草は一旦カバー内部に溜まり、撹拌されてから放出されます。
雑草のボリュームが減るので、刈払機に比べると綺麗な刈跡になるのがハンマーナイフモアの特徴です。
ハンマーナイフモアの利点と欠点
ハンマーナイフモアの利点
ハンマーナイフモアの利点は下記の3つです。
- 刈払機の雑草処理よりも圧倒的に早い
- 自走するので使用者の体力を使わない
- 雑草が細かく粉砕されるので刈り跡が綺麗
まず最大のメリットは草刈りの作業能力です。一般的に刈払機での作業は約330㎡(100坪)で1時間ほどかかると言われています。
一方、共立のハンマーナイフモア「HRC665」の場合は1時間あたりの作業能率は最大で2200㎡。
比較するとハンマーナイフモアは刈払機よりも6倍以上早い効率で草刈り作業をすることができるのです。
また、刈払機の場合は機械を肩にかけて作業を行うのに対して、ハンマーナイフモアの操作はハンドルを握るだけで機械が自走してくれます。重い機械を持たずに作業できるので体力を使いません。
ハンマーナイフモアを使えば短時間で作業を終えることができ、体力を使うこともないので、草刈り作業の疲労度を大きく軽減させることができます。
「楽」になるのが最大のメリット
ハンマーナイフモアの欠点
機械の価格が高価であること、メンテナンスの必要性があること、保管場所が必要であることの3点がハンマーナイフのデメリットして挙げられます。
- 機械の価格が高価である
- 定期的なメンテナンスが必要である
- 保管場所が必要である
ハンマーナイフモアは最低でも20万円以上の販売価格となっています。広範囲の土地で長期的に使うことを考えれば、決して高い買い物ではありませんが、初期投資としては少し高額となってしまいます。
また長期間使うのであれば、雨風をしのぐ保管場所を確保しなければなりませんし、オイル交換など定期的なメンテナンスや部品交換等も必要となってきます。
機械が苦手な人にとっては少しハードルの高い機械かもしれません。
もし機械の使用頻度が少ないのであれば、草刈り作業を専門業者に任せたほうがお得になる可能性があります。
ハンマーナイフモア:
1台30万円(5年使用)+補修費用
草刈り専門業者依頼:
3万円×10回(年2回作業を5年)
土地の広さや使用頻度など条件によって比較内容が変わりますが、専門業者に依頼するのも一つの方法として検討してみてはいかがでしょうか。
草刈り専門業者を探せるサービスについて別記事でまとめています。見積もりは無料でできるので、ぜひ比較してみてください。
ハンマーナイフモアの選び方
価格と予算
まずは使える予算を把握しましょう。ハンマーナイフモアは最低でも20万円以上の価格で販売されています。高いもので100万円近くする製品も。
「高いなぁ」と思うかもしれませんが、使用する面積や頻度、作業の効率化、数年単位の長期的なコストも考慮して検討しましょう。
足まわりのタイプ
ハンマーナイフモアは「タイヤタイプ」と「クローラータイプ」の2タイプの走行方式があります。
2輪のタイヤで走るタイプは、主に平地で足元がしっかりとした現場で使います。小回りが利くので障害物や木の幹周りなど細かい作業が求められる場所でも軽快に使用することができます。
クローラー方式のタイプは凹凸のある現場や足元が少し緩い場所でも利用する事ができます。しっかりと地面を踏み込んで走行するのでタイヤ式では不安な場所でも使用が可能です。
迷ったら万能なクローラータイプ!
刈り幅と馬力
機械での草刈り作業の効率性は「刈幅」が重要となってきます。同じスピードで走行した場合は当然、刈幅の広い機械の方が多くの面積を刈ることが可能です。
また、機械に搭載される刈刃の枚数も増えますので、粉砕能力も高くなります。
しかし広い刈幅の機械は馬力の高いエンジンを搭載する必要があり、製品価格が高価になりがちです。
予算内でなるべく広い刈幅のものを選ぶと良いでしょう。
ハンマーナイフモアのおすすめメーカー
オーレック(共立)
オーレックは自走式草刈機のトップブランドです。ハンマーナイフモアにおいても10種類ものラインナップを揃えており、予算や使用用途にあった機械を見つけることができるでしょう。
共立やイセキなど他のメーカーにもOEM製品として供給しているので、好きなブランドやカラーを選択することができます。
\ 価格をチェック /
アテックス
アテックスのハンマーナイフは5種類のラインナップとなっています。オーレックに比べると種類が少ないですが、基本を押さえた商品展開となっています。
特にRX653Bはオプションのイスを取り付けることで乗用として使用することができ、人気の機種となっています。
\ 性能をチェック /
休耕田や荒地の管理にも大活躍
馬力の高いハンマーナイフモアは休耕田や荒廃地の管理にも活躍します。
草丈の高いセイタカアワダチソウでも刈っていくことが可能なので、土地の管理に困っている人はぜひ、ハンマーナイフモアの購入検討をしてみてください。