草刈機の使用時に特に気をつけたいのが安全対策で、刈刃本体への接触だけでなく草刈機から放たれる「石飛び」による怪我や物損事故には特に注意が必要です。
草刈機の刃に接触した小石は数十メートル先まで飛散することがあり、車や民家の窓ガラスを割ってしまうような事故もよく聞きます。
草刈機を使用する際には、トラブルに発展しないためにも「石飛びの事故防止対策」をしっかりと講じましょう。
本記事では石が飛ばない草刈機の使い方や、石飛び防止に効果のある草刈機の紹介など、石飛びの不安を解消するためのヒントやテクニックを紹介します。
なぜ草刈機が石を飛ばすのか?
草刈機が石を飛ばす主な原因は、地面に近い位置で草刈り作業を行うことにあります。高速回転する刈刃が地表面にある小石に接触し、その際に起こる反発力で飛散が発生します。
小石だけでなく、刃の回転によって切り裂かれた草や小枝、破損した刈刃の金属片なども飛散することがあるので、気をつけなければなりません。
驚くべき石飛びの距離と威力
消費者庁と独立行政法人国民生活センターがまとめた草刈機の事故に関するレポートによると、医療機関ネットワークに寄せられた112件の事故報告のうち20件、全体の約18%もの人が草刈機の飛散物に関連するものでした。
最も注意が必要なのが目への飛散。コンクリート片が目に入ったり、刃の一部が眼球に刺入した事例が挙げられています。
33ccクラスの草刈機に金属刃を取り付けて実験をおこなったところ、回転刃に当たった20〜30 ㎜の小石は、なんと67.8mも飛散する結果となりました。
飛散スピードを計算すると時速130kmにもなり、それが人体に当たることを考えると恐怖を感じます。
草刈機の石飛び事故に保険は有効か?
自分が被害者の場合
例えば、草刈機の石飛びによって自分が所有する車に傷が付けられた場合は保険がおりるのでしょうか?
先に結論を言うと、自動車の「車両保険」では草刈り作業で発生した石飛びによる事故は補償がされません。
各種の「特約」に加入していれば保険が適用される可能性もありますが、等級が下がる場合もあるので保険の使用は控えたいものです。
加害者に請求するにも事故の立証が難しいこともあり、泣き寝入りになるか、感情的に揉めるケースが多いようです。
自分が加害者の場合
人身事故が発生すると大きな裁判になり、加害者側は高額な賠償金の支払いを求められるケースもあります。そういったリスクをカバーできる「個人賠償責任保険」という保険があり、加入をしたほうが安心です。
しかし不定期で作業をおこなう草刈りのために「保険に加入するのも…」とためらう人がいるかもしれません。その場合は草刈りの専門業者に作業を任せるのも一つの方法です。
優良な草刈り業者は、他人の身体や財物に被害を与えた場合に損害補償をカバーする「請負業者賠償責任保険」に加入しています。
事前に自動車や民家が近いことを伝えておけば、準備を行い慎重に作業をしてくれるでしょうし、万が一の際にも保険があるので安心して任せることができます。
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草刈機の石が飛ばない使い方
避けるべき草刈機の使い方
草刈機の石飛び対策において避けるべき草刈機の使い方があります。
まず、刃を地面に押し付けすぎないこと。石が跳ね上がるリスクが高まるので、刃の高さを適切に調整することが重要です。また急な方向転換を行うことも石飛びの原因となります。
これらの行為は慎重に避け、安定した作業を心掛けましょう。
石飛び防止に有効な草刈機の使い方
草刈機の使用時に石が飛ばないようにするためには「高刈り」が有効です。
高刈りは地面ギリギリを刈るのではなく、刈刃を少し浮かせた状態で操作するテクニックです。地表にある障害物への接触を避けることができるので、石飛びの発生を最小限に抑えます。
また、固い根元ではなく茎の柔らかい部分を刈ることになるので、刃の消耗も減少させることができます。
しかし高刈りは慣れていないと難しく、重い草刈機を支える体力も必要です。そこで便利なのが「安定板」と呼ばれるグッズの活用です。
中でも北村製作所から発売されている「ジズライザーHIGH50」は特におすすめ。
地面を這わせながら操作する「地ズリ刈り」用のパーツですが、厚みが50mmもあるので常に高刈りの状態で草刈り作業をすることができます。
草刈機を空中で支えておく必要がないので、初心者や女性でも楽に操作ができるはずです。
石が飛ばない草刈機はある?
石が絶対に飛ばない草刈機はありませんが、石飛びを大幅に軽減できる草刈機はあります。
チップソーやナイロンコードのように刈刃が高速回転する方式ではない「ハサミ刃」や「バリカン刃」の草刈機は小石を跳ね上げにくいため、石飛びの防止効果が期待できます。
アイデック スーパーカルマーPRO
「スーパーカルマーPRO」は2枚の刃が上下で逆回転する草刈りアタッチメントです。
雑草を挟み込むように刈るため、小石がほとんど飛散しないことが特徴です。また本体に内蔵されているギアボックスによってエンジン回転数が約20分の1に減速されており、小石が勢いよく反発することがないようになっています。
キックバックによる事故が軽減できることもあり、造園業者などプロユーザーからも高い支持を得ています。
エコー 50Vバッテリー T字型バリカン BTT510
バリカン刃もハサミ刃と同様に、2枚の刃の往復で雑草を挟み込んでカットしていく仕組みとなっています。
T字型バリカンタイプは平地での操作に優れ、掃除機を扱うように前後に動かしながら刈り込んでいきます。
バッテリー式なので音も静かで住宅街の使用にもおすすめです。
マキタ 充電式スプリット草刈機
マキタの充電式スプリット草刈機は豊富なアタッチメントが魅力。
標準装備のチップソーだけでなく、円盤型のハサミ刃やT字型のバリカン刃など、現場の状況に合わせて様々なアタッチメントを選択することが可能です。
本体は18V、36V、40Vとパワーの異なる3種類のラインナップがあります。
草刈機の石飛び事故の防止対策
石飛びによる事故を防止するためには高刈り作業だけでは不十分です。
少なくとも次の3点の対策も必要です。
- 周囲の人や物の保護のために適切な距離を保つ
- 作業前にエリアを確認、石や障害物を取り除く
- 石飛びを防ぐガードやカバーを装着しておく
草刈機の石飛び対策を行う際には、周囲の安全確保が重要です。作業前には周囲に人がいないかを確認し、必要に応じて立ち入り禁止の区域を設定しましょう。
また、作業現場周辺には警告表示や安全フェンスを設置し、周囲の人々に注意を喚起することも有効です。周囲の安全を最優先に考え、事故や被害を未然に防ぐよう心掛けましょう。
次に、作業前にはエリアを事前に確認してください。小石だけでなく、接触すると刈刃の回転に影響しそうなゴミなども意外と落ちているものです。あらかじめ取り除いておくことで、リスクを軽減することができます。
また草刈機には石飛びを防ぐガードがありますが、これを外して使用する人も見られます。所定の位置に装着して作業を行うようにしてください。
安全は事前の準備で防ぐことができます。しっかりと対策を講じて事故のないように草刈り作業をおこなってください。