みなさんは「庭の木を切ると不幸になる」という話を聞いたことがあるでしょうか?年配の人から聞くことが多い話ですが、なぜそう言われるのでしょうか?
「悪いことが起きる」と言われると、少し不安になってしまいますよね。そこで当記事では「庭の木を切ると不幸になる」という話の真偽や、庭木を切る際に注意したい点などを紹介します。
庭の木を切ることが本当に不幸の元なのか、それともそう信じられてきたにはどのような理由があるのか。自然や樹木に対する信仰、事故を防ぐための習慣など、様々な角度からその真相に迫ります。
さらに、庭木を安全に、そして心を込めて切るための「木を切ってはいけない日」についても詳しくご紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。
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「庭の木を切ると不幸になる」という話は本当か?
当然ながら庭の木を切ることで不幸になるという科学的根拠はなく、迷信の域をこえません。
にもかかわらず、日本全国の多くの地域で同じ話が言い伝えられています。これは下記のような理由が考えられます。
自然信仰や樹木信仰による理由
日本の文化には自然への敬意と共生が深く根ざしており、その中でも「樹木信仰」は顕著な現れです。「庭の木を切ると不幸になる」という言葉は、この樹木信仰の一端を示しています。
樹木信仰は木や森林を神聖視し、大切に扱うことを教える信仰です。一部の大きな古木や特別な森林は神聖視され、その場所には神々が宿るとされてきました。これは古代からの日本人の自然観の一部で、森林や自然環境を守る原動力となっています。
古来から木々は生活を支える重要な存在であり、木材は家屋の建築材料として、果実は食糧として、薪は暖をとるために用いられてきました。そういった面からも木々を守り、適切に利用することが生活そのものを維持することと同義だったのです。
日本の樹木信仰は「むやみに木を切ってはいけない」という観点から、自然環境の保全持続可能な利用を促す信念として存在しています。
事故防止のための理由
「庭の木を切ると不幸になる」という古言には、安全な伐採の重要性に関する智恵が込められています。この言葉は、単に自然を守るためだけではなく、人間が伐採中の事故を防ぐための教訓とも言えます。
伐採は木を正しく、安全に倒すための専門的な技術が必要です。木の種類や形、状態、そして風向きなど、様々な要素を考慮しなければならず、そのノウハウを持たない者がむやみに木を切ることは危険を伴います。
特に大きな木の伐採は、木が倒れる方向を誤ると重大な事故につながる可能性があります。また、木の中に腐敗や虫食いが進んでいる場合、予測しきれない挙動を示すこともあります。これらのリスクは経験と知識がなければ回避できません。
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このように「庭の木を切ると不幸になる」という言葉は、技術と知識を持たずに伐採を試みることの危険性を警告するものだと言えます。科学的根拠がない話ではありますが「迷信だ」と安易に片付けるべき話ではないのです。
木を切ってはいけない日
木の伐採については様々な言い伝えがありますが、「木を切ってはいけない日」というものも存在します。
土用の日
日本には古くから続く伝統や風習が数多くあり、その一つが「土用の日」です。夏に鰻を食べる「土用の丑の日」は有名ですが、実は夏の他にも「土用」が存在します。
土用とは、立春・立夏・立秋・立冬の直前の約18日間を指し、それぞれ「春土用」「夏土用」「秋土用」「冬土用」と呼ばれています。
この期間は陰陽道の土を司る神様である、土公神(どくしん)が地上を支配すると言われており、土を動かすこと、すなわち庭木の伐採や草むしり、畑仕事などを避けた方がよいとされています。
さらに土用の日には「土用殺(どようさつ)」といって不吉とされる方角があります。
- 春土用・・・南東
- 夏土用・・・南西
- 秋土用・・・北西
- 冬土用・・・北東
言い伝えを不安に感じるならば、その方向の庭木を伐採するのは避けた方がよいでしょう。
大犯土、小犯土(おおつち、こつち)
土用と同じく「土公神(どくしん)」という土の神様が地中にいる期間であり、土に関わることをしてはいけない日とされています。
この期間に庭の木を切ったり草刈りをしたりすると「不幸になる」という言い伝えがあります。また、地鎮祭などの建築儀礼でも凶日とされています。
「大犯土」と「小犯土」の期間の間には「間日(まび)」という土公神の影響を受けない日が存在するので、庭作業を行うならばそういった日を活用すると良いでしょう。
木を切ってはいけない日カレンダー
前述した「土用」と「大犯土」や「小犯土」が一目でわかるようにカレンダーにしました。
土用期間は黄色でハイライトしており、大犯土は黒四角マーク、小犯土は黒三角マークにて示しております。
木を切ってはいけない日カレンダー2023年
木を切ってはいけない日カレンダー2024年
木を切っても良い日
「節分の日」は季節を分ける日であり、何かをスタートさせるのに最適な日だとされています。
「木を切っても良い日」であるとも伝えられており、この日ならば怪我をせずに作業ができるそうです。
木々が休眠しているため樹木中の水分量が少なく、伐採がしやすい時期でもあります。そういった意味では理にかなった言い伝えだといえます。
結局、木を切るのに最適な日はいつ?
土用や大犯土、小犯土などを避けていると、作業ができる期間がかなり限定されてしまいます。仕事や家事で忙しい現代人にはスケジュールの調整が非常に難しいかもしれません。
そうなると「庭の木を切ると不幸になる」というような話も迷信だと割り切って「今日が最適の日」だと信じて作業を進めるほかありません。
思い立ったが吉日!
そもそも信仰や古言の多くは教訓や何かの警告を示すものであるので、その教えに則り、安全に注意して事故のないように作業をすることが重要です。
それでも気になるようならば「お祓い」をしてから木を切るとよいでしょう。
木を切る前の「お祓い」の方法
「お祓い」は行為や場所のけがれを祓うための神道の儀式です。木を切る際にも感謝の意を示し、許しを請うために行われます。その際に必要なアイテムと手順について以下に説明します。
- お神酒(おみき)
- 盛り塩
- グラスと小皿
グラスにお神酒を注ぎ、これから切る木に対して感謝の気持ちを込めて供えます。お神酒は日本酒を使用するのが一般的です。
小皿に盛り塩を用意します。塩を霧吹きで湿らせて山形に盛ります。気にしすぎる必要はありませんが、綺麗に仕上げたいのならば、三角すい状に丸めた紙に少し湿らせた塩を入れて固めれば、綺麗な盛り塩を作ることができます。
木のそばにお神酒と盛り塩を供え、準備が整ったら、これから切る木に対してお祓いをします。感謝の気持ちを込めて挨拶すれば大丈夫です。
お祓いの際に注意したいのは、地面に直接塩をまかないこと。塩害により他の植物への悪影響を与える可能性があります。グラスや小皿を利用してお供えするようにしてください。
直接庭に塩を撒いちゃダメ!
上記は自分でお祓いをおこなう方法ですが、神社に依頼する方法もあります。
不幸にならない庭の木の切り方
もしも古言を気にするならば、木を切ってはいけない日をなるべく避け、お祓いをおこなった上で伐採を行うのがベストです。
そして庭木の剪定や伐採作業もプロの業者に任せるとよいでしょう。慣れていない素人が作業をおこなうと思わぬ事故を引き起こし、言い伝えの通り「庭の木を切って不幸になった」ということになりかねません。
「簡単だろう」と安易に自分でおこなうのではなく、無理せずに業者さんに依頼してください。
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