草むしりや草刈りを何度やっても生えてくるしつこい雑草。特に暑い時期の作業は非常に過酷です。
そんな労力を少しでも減らすために除草剤の使用を考えている人も多いのではないでしょうか。
除草剤の使用が初めての人も、他の除草剤を使ったことがある人にも、今回紹介する「ラウンドアップマックスロード」はおすすめしたい除草剤です。
特に注目したいのは「散布後の雨に強い」ところ。近年では突発的に降る雨が増えてきました。予想外の雨でも効果を発揮し、雑草を確実に枯らしてくれるのは重要なポイントです。
当記事では「ラウンドアップマックスロード」の特徴や、その効果的な使い方、撒き方、希釈倍率早見表を紹介しますので参考にしてください。
除草剤には分類がある
除草剤には製品ごとに使用できる場所が決まっており「農耕地用除草剤」と「非農耕地用除草剤」そして「特定防除資材」の3種類に分類されています。
「農耕地用除草剤」は農林水産省による登録を受けた農薬で田畑や果樹、農作物を育てている場所で使用することができます。
「非農耕地用除草剤」は農林水産省による登録を受けていない農薬で、駐車場や道路、個人の庭などでしか使用することができません。個人で消費する家庭農園でも非農耕地用除草剤は使えません。食への安全に配慮した制度だと言えるでしょう。
「特定防除資材」は食酢など明らかに安全だと言える成分であるものに対して指定がされています。非常に安全ですが除草効果が弱いものが多い印象です。
「ラウンドアップマックスロード」は農水省で登録された「農耕地用除草剤」の分類となります。使用方法を守れば農地はもちろん、駐車場や庭など様々な場所で使用することができる除草剤です。
除草剤の形状(液剤か粒剤か)
除草剤はその形状によっても分類することができます。「液剤タイプ」か「粒剤タイプ」に分かれ、それぞれ効果のメカニズムや除草効果に違いがあります。
液剤除草剤(茎葉処理型)
雑草にかけると葉や茎から有効成分が吸収され、すぐに効果が表れるのが茎葉処理型の液剤除草剤です。ラウンドアップマックスロードもこのタイプの除草剤で即効性が特徴となります。
また、ラウンドアップのように「根まで枯らせるタイプ」と、バスタやザクサという商品のように「根は枯らさず葉や茎だけを枯らせるタイプ」に分けることができます。
茎葉処理型の液剤除草剤は分解性も特徴で、葉や茎に付着せずに土壌に落ちた成分は土中の微生物によって分解されます。ラウンドアップの場合は約3日から21日で半減し、やがて消失します。
除草剤を撒いた後に新たに植物を植えたい場合は液剤タイプの茎葉処理型を選ぶと良いでしょう。
粒剤除草剤(土壌処理型)
土壌処理型の粒剤除草剤は有効成分を根から吸収させます。即効性は少ないものの土壌表面に処理層を形成し、新たな雑草の発芽を抑える効果があります。
長期的に雑草を生やしたくない場合は土壌処理型の雑草を選ぶのがおすすめ。ただし将来的に植物を植栽する予定がある場合は使用できません。
液剤除草剤(ハイブリッド型)
ハイブリッド型の液剤除草剤は茎葉処理型と土壌処理型の特徴を併せ持つ除草剤です。すぐに雑草を枯らせる即効性があり土壌表面に処理層も形成するので、しばらく雑草が生えてきません。有効成分が土壌に残る時間が長いので非農耕地専用となります。
ラウンドアップはどんな除草剤?
ラウンドアップは茎葉処理型の除草剤で、葉や茎にかけると植物全体に有効成分が移行して根まで枯らせる効果があります。
ラウンドアップに含まれる「グリホサート」という主成分が植物の代謝を阻害しタンパク質の生合成をブロックし、枯死させる仕組みとなっています。
この成分は葉や茎に付着すると全体に浸透移行する性質があるので、少量散布でも高い効果を得ることが可能です。
ラウンドアップシリーズの商品展開
ラウンドアップシリーズは薄めて使う「希釈タイプ」と、そのまま使える「シャワータイプ」に区分できます。
希釈タイプは農耕地登録があるので農地やその他の場所でも使用することができます。対処したい雑草の種類によって濃度を変えることができ経済的です。
一方シャワータイプは「ラウンドアップAL」という名称で販売されており最初から濃度調整がされています。
容器の口には穴が開いており傾けるとシャワー状になって液剤が出てくるので、そのまま撒くことができます。面倒な濃度調整が不要で手軽に使用することができるので、初めて除草剤を使う人にも嬉しい商品ですね。
シャワータイプのラウンドアップは非農耕地用という区分で農地以外の駐車場や空き地などで使用することができます。基本タイプの「AL」と即効性の高い「ALⅡ」、そして長期間雑草の発生を抑制する「ALⅢ」の3タイプが発売されています。
ラウンドアップは雨でも使える?
さすがに雨中での使用はできませんが、雨が降る1時間前くらいに使えば除草効果を発揮します。
一般的に液剤除草剤は「降雨が予想される前には使用しないように」と言われています。散布後6時間以内に雨が降ってしまうと成分が流れて効果が落ちてしまうからです。
しかしラウンドアップマックスロードは散布してから1時間ほどで成分が吸収されるので、その後に雨が降ってもしっかりと効果を発揮することができます。
吸収の速さと散布後の雨に強い理由は「トランゾーブテクノロジーⅡ」という界面活性剤を活かしたラウンドアップ独自の技術にあります。
雑草の表面にはワックスや糸状の物質があり、通常では液剤が付着しにくいようになっています。そこに「トランゾーブテクノロジーⅡ」の優れた界面活性剤効果で雑草本体と薬液との付着性を高め、浸透効果を安定化させるのです。
界面活性剤の効果で雨が降ってもしっかりと雑草本体に薬液が残っているというわけですね。
日産化学株式会社の実験でも従来のラウンドアップやラウンドアップハイロードに比べて、ラウンドアップマックスロードは散布後1時間後の雨でも優れた効果を発揮しています。
分類 | 処理後25日後 枯殺率 |
---|---|
従来のラウンドアップ | 35% |
ラウンドアップ ハイロード | 53% |
ラウンドアップ マックスロード | 100% |
- 試験方法:活性性分量を揃えた圃場試験
- 試験場所:(財)日本植物調節剤研究協会(2006年)
- 試験草種:スギナ
- 各薬剤に含まれる活性成分(グリホサート)量を等しくした液薬を調製し、スギナに各薬剤を散布処理し1時間後に人工的に2mmの雨を降らせた。
ラウンドアップで除草できる雑草は?
ラウンドアップは様々な雑草の除草処理に有効です。対応できる雑草の一例を五十音順に並べ表にしました。うすめて使う希釈タイプの使用薬量も併記していますので参考にしてください。
雑草の 名称 | 水1Lに対する 薬量 |
---|---|
アカザ | 10ml |
アメリカセンダングサ | 10ml |
アレチウリ | 10ml |
イタドリ | 20ml |
イヌタデ | 10ml |
オオバコ | 20ml |
オモダカ | 20ml |
ガガイモ | 20ml |
カナムグラ | 10ml |
キクイモ | 20ml |
ギシギシ | 10ml |
クズ | 20ml |
クログワイ | 20ml |
ササ | 20ml |
シズイ | 20ml |
スギナ | 40ml |
ススキ | 20ml |
スズメノカタビラ | 10ml |
セイタカアワダチソウ | 20ml |
セリ | 20ml |
タンポポ | 20ml |
チガヤ | 10ml |
ドクダミ | 20ml |
ノボロギク | 10ml |
ハルジオン | 10ml |
ヒメオドリコソウ | 10ml |
ヒメスイバ | 10ml |
ヒルガオ | 20ml |
マコモ | 20ml |
メヒシバ | 10ml |
ヤブガラシ | 20ml |
ヨシ | 10ml |
ヨモギ | 20ml |
ワルナスビ | 20ml |
薬量を見るとスギナの頑固さが目立ちますね…
強害雑草のセイタカアワダチソウにもラウンドアップは効果があります。別の記事も参考にしてください。
ラウンドアップを使用する際の注意点
ラウンドアップだけでなく除草剤全般の使用で注意したい点は表の通りです。特にラウンドアップマックスロードALⅢは土壌処理効果があり6ヶ月ほどは有効成分が残ります。土中の微生物に成分が分解されるまでに時間がかかるので特に注意してください。
- 急傾斜地では使用しない
- 枯らせたくない樹木から離して使う
- 田畑への流入に注意する
- 松の木は除草剤に弱いので注意
急傾斜地では雑草が根を張ることで土壌が保持されています。除草剤によって根を枯らしてしまうと保持力が弱まり傾斜が崩れる可能性があるので使用しないようにしましょう。
ラウンドアップの使い方
シャワータイプの場合
シャワータイプはキャップを開けると細かな穴が空いていますので、傾けるだけでそのまま使うことができます。庭などで部分的に生えている雑草を狙い撃ちするのには非常に便利です。
シャワーが勢いよく出るので調整しないとすぐに液がなくなってしまいます。広範囲の雑草を除草したいのならば噴霧器を使った使用が良いでしょう。
希釈タイプの場合
広範囲の除草を行うならば、希釈タイプを使いましょう。その際は噴霧器を使って散布するのがおすすめ。ラウンドアップは薬液が少量かかるだけでも効果があるので噴霧器を使うことで経済的に除草を行うことができます。
マキタの充電式の噴霧器が便利でおすすめです
ラウンドアップの希釈倍率早見表
ラウンドアップマックスロードの希釈倍率は下記の表の通りとなります。
散布の 広さ | 一年生 雑草の 薬量 | 多年生 雑草の 薬量 | スギナの 薬量 | 希釈 水量 |
---|---|---|---|---|
50㎡ | 25ml | 50ml | 100ml | 2.5L |
100㎡ | 50ml | 100ml | 200ml | 5L |
200㎡ | 100ml | 200ml | 400ml | 10L |
300㎡ | 150ml | 300ml | 600ml | 15L |
400㎡ | 200ml | 400ml | 800ml | 20L |
1,000㎡ | 500ml | 1L | 2L | 50L |
2,000㎡ | 1L | 2L | 4L | 100L |
1㎡は縦1m、横1mの正方形と同じ面積です。
例えばスーパーの駐車場に引かれている白線は縦が5m、横が2.5mなので1区画の面積は12.5㎡となります。
「庭の面積が駐車場の4区画分くらい」ならば
「12.5㎡×4=50㎡」として面積を計算することができます。
あとは希釈倍率早見表を照らし合わせて液剤を作成しましょう。
動画でわかるラウンドアップ除草剤の撒き方
ラウンドアップマックスロードは浸透移行性の除草剤で少量でも葉につけば効果があらわれます。広範囲の雑草を処理する時は下の動画のように液剤をまんべんなくサッと撒くのが効率的です。
ラウンドアップの効果を検証
実際にラウンドアップマックスロードを使い効果を検証しました。季節は4月下旬で雑草が本格的に生える前に対応しました。
使用したのはラウンドアップマックスロードの希釈タイプです。噴霧器を使いまんべんなく散布したところ、1週間ほどで雑草が茶色く変色し枯死していました。散布後に小雨が降りましたが、しっかり効果が表れています。
除草剤は雨にも負けないラウンドアップがおすすめ
ラウンドアップマックスロードは素早い除草効果があり、毎日経過観察をしていると、みるみる茶色くなっていく様子がわかります。
散布後の突発的な雨にも強いラウンドアップマックスロードで確実な除草作業を是非お試しください。
除草剤の使用に不安のある人は業者に依頼する方法も
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